No.749〜
No.691〜748
No.634〜690
No.590〜633
No.561〜589
No.537〜560
No.505〜536
No.467〜504
No.453〜466
No.432〜452
No.415〜431
No.396〜414
No.373〜395
No.351〜372
No.325〜350
No.302〜324
No.280〜301
No.252〜279
No.232〜251
No.214〜231
No.196〜213
No.179〜195
No.161〜178
2008.3.4 Tue. 曇り時々雨 8℃ No.160
松造トピックス
※今回は趣向を変え、松浦造船に関するエピソードを紹介します。
鶏口となるも牛後となる無かれ

稀代のパイオニア・松浦末登の熱き想い 〜昭和39年 12.4tクレーン導入〜
 艤装岸壁上に今も立つ12.4tクレーン
  12.4tジブクレーン<写真小>今も残る呉造船のプレート




 先代・松浦末登
     先 代
   
  

今現在、艤装岸壁上に主な運搬業務を終え余生を楽しむが如く佇むクレーン、これこそが
弊社の誇る12.4t鋼製ジブクレーンです。
この度、導入に纏わるエピソード紹介を少々…。


弊社の創業は昭和10年、程無くして太平洋戦争に突入。
我が木江湾に点在していた各造船所は戦時統制令により企業合同して「中国造船株式会社」を設立し
戦時標準船建造
を主に活動していました。

終戦後、統制令は解除され中国造船も解散、各々が個人事業主として再出発することに。
その際「松浦造船所」として昭和25年に事業を再興したのが先代・松浦末登(当時31歳)です。

戦前・戦中を通し船大工として活動し、根っからの「職人」であったと聞き及びます。

木船から鋼船造りへ切り換えたのは昭和35年。
高度経済成長真っ只中にあった当時、本人の職人気質の血が騒いだのか突拍子も無い大計画を立案、
それが「鋼製ジブクレーン導入」でした。

当時のお金に換算して2000万円。199(G/T)貨物船1隻分船価に相当するとてつもない投資。
当然、瀬戸内地方・中小造船所には1機も据えられていない時代で個人事業主レベルでは
考えられないものでした。

周囲の動揺も激しく同業者が「そんなことは止めた方が良い、会社が潰れてしまうぞ」と真剣に
忠告、当時中学生であった現社長含め家族でも「再考してみたらどうか」とかなり心配したそうです。

それでも本人は

「工期短縮、何より良い船を造る為には必要不可欠な投資である」
「規模が小さいからといって技術・設備は現状に甘んじてはいけない。
 
常に時代を先取りする分析と技術の向上を目指す探究心が必要だ」
 

とシャットアウトし、導入を断行しました。

 昭和40年当時の活況を呈す松浦造船 木江湾を望む位置から松浦造船を見る
       当時の松浦造船(昭和40年)            中央にそびえる12.4tクレーン     
華々しく東京オリンピックが開催された昭和39年
造船施設メーカーとしてスタートしたばかりの呉造船所新宮工場(現IHIマリンユナイテッド呉工場)
の製作する1号機でした。

お陰で昭和40年代前半の建造ブームではかなりの注文が舞い込み、ブロック工法が確立して同業他社
がクレーンを導入した時点で技術力が2〜3年も先行していたとのこと。

結果的には
パイオニアメリットを十二分に吸収することとなり大成功。
私ぐらいでは想像出来ない・決断する勇気の無いこと、身震いする程の凄まじさを感じます…。


本人の新技術導入意欲はこれに止まらず、
昭和45年に
    ユニオンメルト(自動溶接機)の概要   アングルベンダー(フレーム材曲げ機械)の概要
        ユニオンメルト(自動溶接機)         アングルベンダー(フレーム曲げ機械)   
を相次いで導入。

昭和49年には第二船台を中小造船所としては
当時で最先端、
            ソロバン式セミ・ドライドックの概要(創建当時)
                ソロバン式セミ・ドライドック(創建当時)
に改修。(今もこの船台を使用しています)

常日頃から飽くなき欲求
「良い船を造る」の大原則の下、設備投資に邁進する日々。


そんなさあこれから!という昭和50年、
無常にも脳卒中にて急逝してしまいました。
本人もまだまだ働き盛りであるが故にさぞ無念のことであったと思います…。

あれから30余年。
月日は流れて幾星霜、時代は移り変わりパイオニア達の信念・理念というものが通用しない
「一寸先は闇」の様なドライな世の中になってまいりました。

寂しいことに情熱だけでは、理想だけでは難局を乗り切っていけないのです…。
時勢の潮流を読み技術力を向上させて若年層を教育、かつ+αの利潤を求めるということ。

それをいかにも看破している栄枯盛衰・浮き沈みの激しいこの業界で何とか持ち堪え、
有り難いことに今現在でも新船を造らさせて頂いております。
でもそのことが先代にとってせめてもの救いになることでしょう。

私、松浦康登にとってもその熱き想いに応えるべく技術革新・設備投資等、日々一生懸命
取り組んでまいります。

「不況の時こそ設備投資をする。好況時にはそれによる効果が大きく
なってはね返ってくるものだ」
 と言って憚らない。 

 本人の目に今の松浦造船はどう映っているでしょうか。

                             (了)
2008.2.29 Fri. 晴れ 12℃ No.159


※大分、船体部分が出来上がってきました。もう2/3が済というところですかな。
1.30(水)〜2.22(金)
SS6・FP1A(船体前方部分)外注分納入&製作・補機納入〜搭載
 それでは、搭載・設置を詳しく見て行きましょう。

 まず、SS6ブロック(前方中央部)外注先からの納入〜搭載までです。
 曲がりの有る、容易に製作出来そうに無い所に見えますが外注先で製作してもらいました。
 たまに定義が崩れることもありますので(笑)その辺はご容赦下さい。

 経過は下記記事&写真の通り。
2/8に18:00過ぎてSS6ブロック納入
  2/8に18:00を過ぎて到着
SS3・4搭載後に約1週間のインターバルの後、搭載する
  SS4搭載後、反転して載せる
搭載後、船首はこんな感じになる
    船首はこんな感じ

 写真が前後してしまいますが、補機納入(1/31)から据付

 スラスター室に停泊用補機(船首で回す発電機だから船尾の居住区が静か)スラスターエンジンを搭載。
 この場合の補機はNo.3
これが納入された船首に積むNo.3補機
    これがNo.3補機
スラスターエンジンを載せる(据付台がNo.3が載るところ)
  スラスターエンジンを載せる
今現在は上を載せているからこんな感じになる
  補機を載せて上にフタ(笑)

 そして、FP1A(Fore Peak 1 Afterの略、つまり一番前の後側の意味)ブロックを搭載。
 
西側定盤にて製作途中のFP1A
    製作途中のFP1A
早々と完成していたがSS6の納入を待ってから搭載する
   …が搭載済でこうなる
船首スラスターを覗くとこんな感じ
   船首スラスター(3.5t型)
 ↑1枚目から2枚目は裕に3週間のインターバル
 
早々と完成してしまったので長い間、FP1A放置(?)の格好になってしまいました。

 これは写真の示す通り、SS6の後ろSS5がまた後納入でしたので(所謂、歯抜け搭載)位置決めが出来ない
 関係から仕方無く……
(SS5を載せてからSS6、FP1Aと展開するのが本当は理想です)。

 やはり昨今の急激な造船建造量増加の影響でブロック外注先も超多忙になってしまい、この納期でも
 精一杯みたいです。

 この外注割合を多くすることに正比例して竣工隻数が増えていくわけで新造造船所は
いかに外注分を(お金を含めて許容範囲内で)堅持出来るか?」というのが重要になってしまいました。

 会社運営の可否を決めること
なので先手を打ち、業者確保に執心している毎日です。
 
2.14(木)〜2.27(水)
UD2(船体後方上部分)搭載〜船尾軸系挿入〜主機(M/E)納入・搭載

 続いてE/R上部UD2(Upper Deck 2の略、つまり上甲板2番目のブロックの意味)ブロック搭載から
 船尾軸系挿入主機納入・搭載まで。

 経過は以下の通り。
E/R内、セカンドデッキ上の置きタンク完成
 E/R置きタンク完成(断熱材貼り)
C/R辺りに先に配電盤を置いておく(シートを被っているけど)
 配電盤設置(シート被ってるけど)
ちょうど引っ掛かる前方置きタンクを予め置いておく
    前方のタンク配置
西側定盤にてUD2ブロック完成する
    UD2ブロック完成
そして直ちに搭載を敢行する
     …そして搭載
C/R内、M/E監視盤を設置する
   監視室警報盤、設置

 写真の様にE/R、LO・FO各置きタンク(船体付とは別のサービスタンク)をセカンドデッキ上に移動。
 (塗装して断熱材も貼っておきます)

 
そして直ちにUD2搭載。(定盤を空けて次の外注ブロック納入に備える為)
 不具合も無く、直ぐに完了となりました。

 次に…
E/R内のG/E据付台を据える
    補機据付台設置
G/E、2機を搭載する
  〜そして搭載
(P・Sに2機)
保護ビニールを破ってプロペラ軸を出す
   プロペラ軸を出す
先にスターンチューブの芯を出してチョックファーストを入れる
 船尾管チョックファースト入れ
プロペラ軸をスターンチューブに挿入する
    プロペラ軸挿入
あっと言う間にプロペラ設置完了する
     プロペラ設置

 というプロペラ設置までの流れ。
 (アップする記事が多過ぎるので少しピッチを上げます、難しかったらスルーを(笑))

 芯出し後のスターンチューブ(船尾管)チョックファースト入れは初めて載せますね。
 こういう風な塗り付けです。よくご覧になって下さい。

 工事内容・仕様等はいつもと同じ499(G/T)なので特に変更無し。
 季節柄(?)雨にあまり降られずに順調に進捗していますので気持ちの良い毎日です。

 そして今週の集大成…
神戸よりはるばる主機が納入されて来る
    2/14に主機納入
走行クレーン30t以下で吊れる様にかなり分解している
  重量軽減の為、分解している
予備品も含めて全て陸揚げする
      陸揚げ
主機据付台周りは先にバンノーを塗っておく
   主機据付台周り塗装
据付部分の相面をグラインダーで仕上げる
      合面仕上げ
逆転機を船尾に搭載する
     逆転機搭載
主機本体も直ちに搭載する
   主機本体も直ぐに搭載
重量軽減で抜き出していたピストンを入れる(組立作業)
 分解していたピストンを挿入
シリンダカバーを締付けてから冷却水立ち上がり等のパイプを付ける
  カバーを閉めてパイプ付け等

 〜の主機据付・組立まで。

 
更新強調週間でもないのに約半月分を一気に……疲れました(笑)

 正直に言いますが
各作業、いつもと同じ過ぎて感想が全く思い浮かびません。
 大量の画像にて閲覧の方に視覚によるご考慮を願うですから、写真を見て下さい、写真を。(笑)

 まあ、進水まであと1ヶ月弱ですから順調であるということは確かです、ご心配無きよう。
 残りのAP2・UD6等のブロックも既に出来上がっておりますので来週中には搭載へ。

 時間の許す限り更新しますのでまたお付き合い下さい。

 
次回は船体部ブロック搭載完了をお伝えする予定です。
                               (了)
2008.2.25 Mon. 晴れ 9℃ No.158
木造船(第三芳栄丸)

 木造600t積み 第三芳栄丸 進水前日の様子 昭和33年4月15日


今の第二船台付近です。懐かしき機帆船。走っている姿を見かけることはもう有りません。
焼玉エンジン(ポンポンポン…)の音が聞こえてきそうです。

船首のドラフトを見ると(4.2m)今の499(G/T)貨物船とほとんど変わっていませんね。
積載が3倍になったことを考えると単に全長が長くなっただけなのでしょうか…?

いずれにせよ、写真を見ると分かる様にクレーンなど利便性に長けたものは無く、全て人力
5tくらいしか吊れないウインチを使用して
骨組みに貼り付けで建造したとか。驚きです。

ただ、今現在では船大工がほとんど居なくなってしまい、到底この様な木造大型船は造れません。
(と言うか造りようが無いみたいです。宮の管弦祭・競漕に使う伝馬でさえ、新造するのがかなり
難しいくらいですから…)


 古き良き時代を慮る今日この頃です。   (了)
2008.2.21 Thu. 晴れ 12℃ No.157


※写真に付随する文章より、多量の画像にて皆様に視覚による搭載経過・ご考慮を願う(笑)
2.7(木)〜2.16(土)
SS3・4ブロック(船体中央部分)外注分納入〜パイプ取付〜搭載〜溶接
 SS3・4(P/S)ブロック、外注先からの納入から搭載までです。
 外注ブロックの定義としては「簡単・容易に製作出来得る箇所を出す」というものがありますので、
 真ん中のホールド部分が自然と多くなります(で簡単だから)。

 経過は下記記事&写真の通り。
外注先からSS3・4ブロックが入って来てBT上に平積み
    外注先から納入(@)
船首部分・バウスラエンジン用燃料移送パイプ、消火栓用パイプを付ける
  船首へ移送するパイプ群(A)
終わると直ちに搭載へ向う、倒立させる
  吊り上げて倒立させる(B)
搭載位置SS3(P)へ移動させて降下
    搭載位置へ移動
(C)
左右前後にジャッキを入れて突っ張っておく
    ジャッキで押す(D)
JIS規格用メジャーで1mmの狂いも無い距離を測る
   メジャーで距離計測(E)
厳密な数字を書いて小さい誤差を無くしていく
   厳密に数字を書いて…
ウォーターライン2.5mの所で水の高さを見る(ホールド内はどこも同じ)
  水を見る
(2.5mの高さF)
外側への倒れ調整の為、バックルを伸ばすor縮める
    バックル微調整(G)
壁側面を溶接していく
    側面、溶接する
(H)
ホールド前方、SS4ブロックへと展開していく
   SS4へ展開していく
(I)
搭載が進むホールド内の様子
    ホールド内の様子

 @ 外注先から納入。
 A 船首へ送る(消火栓用水バウスラエンジンへ船尾からの燃料供給等)パイプ類を付ける。
 B 吊り上げて倒立させる。
 C 搭載位置へ移動させる(「P」側です(笑)分かりますね?)
 D
ジャッキで突っ張っておく。
 
E JIS規格メジャー(寸法の狂いが無い)を用いてデッキからの距離を測る。
 F ウォーターライン2.5mの位置の水を見る(ホールドブロック全てこの高さに統一)。
 G
ジャッキ・ターンバックルを微調整して平行を出す。
 H 溶接する。
 I 前方SS4ブロックへ展開していく。

 という感じです。
 表題にもありますが長ったらしい文章より多量の画像で説明のスタンスに変えましたので
 写真で経過をご覧下さい(笑)

 特記すべきはF。船体部搭載ブロックの水ホースを見る高さは2.5m(↑にもありますが)で統一しています。
さしたる理由があるわけでもないですが…
一番基準レベルが出し易い高さらしいです。(勉強になりますね)

 続いて…
1.14(月)〜2.7(木)
SS1・AP1ブロック(船体後方部分)製作〜搭載〜溶接
 SS1・AP1(After Peak 1の略、つまり尖った箇所の意味)ブロック製作から搭載。
 「簡単・容易に製作出来ない曲がりが有る箇所」なので(笑)外注ではなく弊社定盤にて製作敢行。

 重量が30t以下になるので2つ、くっ付けての製作です。

 経過は下記記事&写真の通り。
トップ板を東側治具定盤上に並べて
   トップ板を並べて
(@)
フロア板をフレーム毎に立てる
   フロア板を立てる
(A)
最後尾にスターンフレームを付けて
 スターンフレームを付けて
(B)
曲がり外板を順次溶接する
      外板溶接
(C)
ブロック内部を覗くとこんな感じ
  ブロック内側はこんな感じ
完成、検査終了により定盤から船台へ搬出
  完成・検査済で搬出し
(D)
ブロックを反転している最中
   ブロック反転する
(E)
そして船尾に搭載する、上手く合った
   そして船尾に搭載
(F)
E/R内、セカンドデッキから見るとこんな感じ
  セカンドデッキから見るE/R

 @〜Fの流れ。雄弁に画像が物語ってくれてますね。説明は要らんでしょう!(笑)

 まあ、敢えて挙げるならA
 船舶にはフレームスペースなるものがあり、一定間隔にて(ここでは600mm)フロア板つまり隔壁を設けて
 います。

まあ、人間の肋骨みたいなもので、間隔が狭過ぎる重量が嵩んでしまい、逆に広過ぎる強度不足になる、
丁度良い頃合いを見計らって間隔を決めます。(当然大型近海船とかになると広くなる。そういうことです)

 
さあ、これでようやく1/3程が搭載完了というところでしょうか。
 
E/Rも形になって来ているので次こそはG/E・M/E搭載アップになるでしょう。

 
順調に工程が進行していることをお伝えして、今日はここまでとさせて頂きます。

                                    (了)
2008.2.15 Fri. 晴れ 8℃ No.156


※危機意識たっぷりにブロック搭載を手早くアップしなくては…。(現状に追い付かないのでね)
1.14(月)〜2.2(土)
SS2ブロック(船体中央後方部分)製作過程〜搭載
 SS2(Second Section 2の略、つまり真ん中部分)のブロック搭載ですがせっかくなので
 ブロック製作とはどういうものか?詳しく見て行きましょう。
ブロック天井部トップ板3枚をユニオン定盤へ並べる
  トップ板を並べる、5枚(@)
継ぎ目にユニオンメルトを走らせる
  ユニオンメルトを走らす(A)
トップ板、ユニオン溶接中に平行して外板曲げ加工する
  並行して外板、曲げ加工(B)
ブロック壁部分、バルケット・補強ロンジ・リセス・ガーダー等用意する
 バルケット・ロンジ等用意
(C)
治具定盤上へトップ板を持って来る(これはBT-7トップ板)
  治具定盤上へ(これはBT7D)
壁のバルケット・ロンジ・ガーダーを溶接する
   バルケットを立てる(E)
曲げ外板をトップ板・バルケットに溶接する
   外板を溶接する
(F)
先行一品図にて製作したパイプ、メッキ加工して取り付ける
  一品図パイプを付ける
(G)
メッキパイプ取付終了する
    パイプ取付・終了
完成、検査済なのでクレーンで吊り上げて定盤から船台へ移動
    吊り上げて移動
反転してBT-2の上側へ微速降下している
  反転してブロック降下
(H)
SS2ブロック搭載完了する
      搭載完了

 箇条書きにすると、

 @ シャーリング(切り出し)材料・トップ板5枚をユニオン定盤へ敷く
 A 4ヵ所ユニオンメルトを走らせて継ぎ目を溶接。(No.007参照)
 B 並行して外板曲げ加工もしておく。
 C 製作治具定盤横にバルケット(壁)縦ロンジ・リセス・ガーダー(各補強材、こんな名前です)を用意。
 D
トップ板を治具定盤上へ移動。(SS2の写真を撮っていなかったのでBT-7の板でご勘弁を)
 
E バルケット、ロンジ、ガーダー、ピラー(柱)等をそれぞれ指定位置に溶接。
 F 前出の曲げ外板を付ける。
 G
一品図先行製作パイプ(ここは海水動流用メッキパイプ)を付ける。
 H 完成し、検査後にスターティングBT-2ブロック上へ搭載する。

 という過程。どこの造船所でも製作方法としては大差は無いと思われますが、敢えて見付けるとすれば
Gくらいですかね。以前紹介した通り(No.132)、一昔前は全てブロック搭載後の現場合わせ製作でした。

 今でも現場合わせをしている所が有るとか聞いたことはあります。

 ただそれは職人が唸るほど居る造船所に限りますので(笑)弊社の様な必要最小限精鋭人員で行う場合は
しっかりとした図面(一品図)を用意するの方が重要になってきます。

 こんな感じで2段目のブロック搭載、始まりました。
 次回はSS3・4(壁部分)ブロック搭載orM/E・G/E機器据付アップの予定、お楽しみに。
                                    (了)
2008.2.13 Wed. 晴れ 7℃ No.155


※ようやく、Sno565ブロック搭載に入っていきます。
1.11(金)〜1.22(火)
センター盤木調整〜
BT-2(S)ブロック搭載〜BT-3・1各々前後接合作業
厳密なセンター盤木調整でレベルを出す
    センター盤木調整
BT-2・3ブロックはもう完成していて二段重ねにて搭載待ち
 ブロック完成済で二段重ね(@)
真ん中でまだセンター盤木調整中なので両サイドへ置く
 両サイドへ(盤木まだ調整中A)
M/E据付台周り・E/R部分BT-1ブロック完成、ゲート前へ移動する
  BT-1ブロック完成、移動
(B)
スターティングBT-2(S)ブロック搭載する
  スターティングBT-2(S)(C)
左右のホースで水を見る(厳密な水平出し)
   水を見る(水平出し)(D)
絶対に動かない様にかなり強固なアングルの張りを溶接する
   強固な張りを溶接
(E)
BT-2(P)側を搭載、接合を開始
     BT-2(P)を搭載
BT-1・3と前後ブロックへ展開していく
    前後に展開する
(F)
 それでは、Sno.565ブロック搭載へと移っていきます。
 (このフォームが見易いので今後はこの方式に変更)

 何ともまあ、早く進水させて船台を開けてくれ〜とばかりにブロックが二段重ね定盤待機のさま(@)
 (BT-2・3付近、外注納入済も含めて。こんな事かなり珍しいです)ですので超特急でセンター盤木調整

 待ちきれん!とばかりに両サイドへ先に移動(A)盤木調整に圧力を掛ける…(笑)
 東側定盤にて製作中だった
BT-1(M/E据付台周辺)も完成・検査済となり、船台最後尾ゲート前へ移動(B)


 ようやく
BT-2(S)スターティング搭載(C) さて、ここで勉強です。
 
(P)左舷側(S)右舷側 とありますがP・Sとは何の略?
 それは
 (P)port side(ポートサイド)(S)star board(スターボード)の頭文字。
 阪神時代にPは燃料ポンプ側Sサイレンサー側だと教わりましたが、どうもこの説は間違いでした(笑)

 これからはブロックをばんばん、P側orS側と表記しますので付いて来て下さい。

 水ホース水平出し(D)強固な張り溶接(E)前後にブロック搭載展開(F)は今迄と大体同じ、
インターバルは約4日です。

 Sno.557以降の船、搭載とどこが違うのか? 等比較するとおもしろいかもしれませんね。
 まじまじとご覧になって下さい。

 次回はSSブロック(2階部分?)の搭載、今日は時間切れですのでこれでご勘弁を…
 明後日くらいにアップの予定です。                
                                (了)
2008.2.10 Sun. 晴れ 12℃ No.154
更新強調週間!3日目(ようやくSno.563竣工記事。早速、Sno.565ブロック搭載を企画しなくては…)


船尾を望む(はやせ丸)
 
船首・バルバスバウ
 
船尾・ボートデッキ付近
 
ファンネルマーク(日鐵物流株式会社)
 
M/E操縦室スタンド
 
食堂(BSテレビ・電子海図モニター)
 
船首ウインドラス
 
船首・フォアマスト
 
ハッチカバー・トラマーク付き
 
ホールド・コンパネ貼り仕様
 
監視室配電盤
 
セントラルクーラ・プレート式
 
LO貯蔵置きタンク
 
補機(ヤンマー 6HAL2-HTN)
 
主機(阪神内燃機 LH34LG-179 1,471kW 300min-1)
 
操舵室操縦環(ラット)
 
船尾ウインドラス
 
通路からブリッジを望む
 
     Sno.563 「はやせ丸」 499G/T 1,650D/W 航走
          「はやせ丸」(499G/T 1,650D/W) 航走状態
神事なのでレーダーマストヘ社旗・日の丸を揚げる
  レーダーマストへ社旗掲揚(日の丸も)
船主殿・船員・造船所全員参集の下、竣工式開式す
   関係者一同参集の下、竣工式開式
左から藤井部長・砂田部長・正畠工場長
    弊社資材・工務・現場、三巨頭
関係者一同へ向けて神主のお祓い
        神主のお祓い
操舵室神棚へ向けて玉串をしている私
    神棚へ向けて玉串奉奠をする私
神事のお神酒を全員、戴く
       お神酒を戴く
竣工神事が終了して直ちに出港する
    神事終了後、直ちに出港する
軍艦マーチを聴きつけて自然と人間が見送りに集まって来る
   自然と皆が見送りに集まって来る
初出港に際してまた木江沖を旋回する
      また木江沖を旋回
船の汽笛に答えて、いざさらば…
    汽笛に答えて、いざさらば…
安全航海頼むぜ、達者でなあ〜
       達者でなあ〜
再見!1年後にまた補償ドックで会おう!!
     再見! また1年後に会おう!!
船を竣工させることが出来てようやく一安心。酒宴、やりましょう。
  一仕事終えてようやく安心。酒宴へ
これで我々も心置きなく飲めるぞ〜(笑)
     これで心置きなく…(笑)
予定通り、去る1/31(木)に弊社Sno.563(499G/T 1,650/W 型貨物船)「はやせ丸」の竣工
及び船舶引渡し式を挙行することが出来ました。

 強調週間と銘打ってこの3回、
いかがでしたか?
客観的に見て
よく20日で仕上げられたよなあ〜というのが実感でこの船の建造に携わった
弊社本工・溶接職人、下請業者殿、納入業者殿、メーカー各々方
等々、挙げるときりがあり
ませんが、
とにかく皆に感謝せねばなりません。

 そして何より
6隻目を建造させて頂いた船主殿を第一
 この場を借りて一言、お礼を。
どうも、有難うございます。

 お陰で
今回も良い船が出来ました。(船速14ノットも出ましたし)

 
「見よ!あれが松浦の…」〜云々は果たせます(笑)

 竣工時のちょっとしたエピソードを。
 本船、1/31のAM11:00に出港しましたが景気づけに
軍艦マーチを大音量にて再生。
 
(この辺は日本・艦船出発の古式に則って。今でも踏襲です)

 すると
自然に弊社職人が船台ゲート付近に集まり出して見送りを…。

朝に
「本船、本日AM11:00に竣工。全員目下脱帽の上、手振り3度にて見送りされたし!」
 
だなんて通達を出しているわけも無く(笑)やはり、
名残惜しいというものが各々に
あったのではないかと思います。

 一人では到底完成し得ることが出来ない建造物を
大多数の人間の技量・思惑・努力を結晶化させて造り上げるのですから
感情移入するのは当然の事。お産に似通ったものを感じさせます。

 
「良い船を、良いものを…」単純明快な理念ですがこの維持がなかなか難しい。
 
「ただの仕事だ」と割り切って気持ちを込めない人は弊社において、ご遠慮願わなく
てはいけませんね(笑)。良い意味で建造において
情念の欠如だけは避けたいです。

 ただ、そういう皆々の姿を見ることが出来て少々感激しました。

 
「よーし、次こそも!!」と気の引き締まる思いが。

 やっぱり
やり甲斐がありますよ!造船は!
 この青臭い気持ちだけは何十年経っても忘れない様にします。

 さて、長々と書き連ねてしまいましたがこれにて
Sno.563物語も大団円。
Sno.565ブロック搭載
(かなり進んでいる…記事アップが…(恐))へ移って行きます
のでまたお付き合い下さい。

 最後に
「はやせ丸」の安全運航、関係者一同のご健康・ご多幸を祈念し、

 
本船に幸、多からんことを!!   (了)

2008.2.7 Thu. 晴れ 8℃ No.153
更新強調週間!2日目(早くしないとSno.565のブロック搭載が疎かに。量が多過ぎて恐ろしい…)


1.22(火)〜1.23(水)
海上予行・公試運転 各種
(負荷・旋回・操舵・投揚錨)検査受検
沖出し、アンカーを巻いて出港。運転へ向う。
    アンカー巻き揚げ
船首先端へ社旗掲揚
      社旗掲揚
マイルポストでの運転だがあいにくの雨
   あいにく、天候は雨
運転操舵室内(W/H)白ヘルが工務監督
   操舵室内
(白ヘルが監督)
大三島マイルポストを確認、ストップウォッチ用意。
  大三島マイルポスト確認
E/R内、M/Eも各シリンダー爆発圧力、温度等を計測する
   M/Eも負荷毎に各部計測
旋回試験、操舵機スタンドに組み込まれているコンパス角度を確認する
   旋回試験、コンパス確認
前後進試験、スタンドにて機関停止操作。止まるまでの時間を計る
  前後進試験、機関停止操作
逆転機操作にて後進をかけている
     後進をかける
舵機室へ移動して予備操舵試験
     予備操舵試験
油圧系統シャット、ハンドル回せ回せ〜
      回せ、回せ〜
スラスターを作動させて右回頭を行っている
   スラスター操作
(右回頭)
左右舷、3連チェーンを繰り出しての投揚錨試験
   3連を出して投揚錨試験
公試前、運転に際しての船体喫水計測
    公試時の喫水計測
4/4負荷(100%)にて14.04ノットが出る、優秀。
  100%負荷時、14.04ノット
 運転時の様子は少し趣向を変えて画像掲載を中心に。
 (実際は各々試験についての感想等、以前に書き尽くしたので考えが浮かばず…(笑))

 船級がJG・沿海なので以前とそう対して変わらずに

  ・各負荷運転試験(1/2、85/100、4/4)
  ・操舵試験
  ・旋回試験(コンパスを見て角度指定)
  ・機関停止・前後進及びリモコン操作試験
  ・予備操舵試験(手動で舵回頭)
  ・スラスター運転
  ・投揚錨試験(3連出して巻き揚げる)
  ・主機開放検査(チャンバ内温度、ピストン状況確認)


 等です。(右のスペースが広いと改行不要で見易いですね。これを標準フォームにしようかな?)

 一番上と下以外は時間計測も兼用。
トラブルが無かったので(起きるはずも無いですがね(笑))とても順調な2日間でした。

 船体振動も無く、この船型で出ました。4/4負荷時 14.04ノット(26.00km/h)

 やはり、こっちの方(1,600D/W)船速は出ますね。補償で謳っている以上、一番気を使う所ですが
総じて松浦製は走ると思います。連れ潮だとスタンドで16.3ノットだなんて表示もされてました。
 (何故、それを最高速力としないのか?は愚問かも(笑)しれません、Sno.560時をご覧下さい)
1.25(金)〜1.30(水)
各部仕上げペン塗り
装備品積み込み
シンボル・マーク貼り


海上運転が終わり、船尾着け
して最後の仕上げです。

ペン塗りとしては
軽い振動止め・ハンドレール
溶接後探し(あとさがし)所謂
ダメ拾いが主。
(ダメージ拾い、溶接熱でペンが
焼けて剥げてしまう)


後は雑になりがちなスプレー噴き
部を見栄え良くする手塗りand
危険警告色(トラマーク)付け等。
私自身も目に付く箇所は全て指摘
してペン屋に塗らせたり、自らも
塗ったりしますが
こればかりは
人間個々人の見た目如何

完全無欠の完璧さはどこまで
行ってもきりがありません。
(見る目によってムラがあるなあ
感じる様なこと。極力補っていま
すけど
)

また、ルールに定められている
←シンボルマーク(装備品表示)
居室入口表示プレート貼り等も
同時進行。

日にち一杯まで地道な細かい作業
が続くわけで、いつでも真剣勝負!
のポリシーは忘れません。

 最終の竣工記事はまた後日に。
 今日はここまでです。
           (了)
ハッチ・カバー裏、仕上げペン塗りを行う(ダメ拾いも同様に)
 ハッチ・カバー仕上げペン塗り
デッキを緑色に、フェア・リーダーにトラマークを付ける
  危険警告色(トラマーク)塗り
バラ積み様にセカンドデッキ上をコンパネ貼りして遮断壁を作る
 船首尾ホールド上部もコンパネ
航海に向けて装備品を順に積んでいく
    装備品等積み込み
居室に入る扉の上部に表示シール・トラマークを付ける
  入口表示・トラマークも
船員室に救命胴衣があることを表すシンボルマーク
 シンボルマーク貼り(救命胴衣)
2008.2.1 Fri. 晴れ 8℃ No.152
更新強調週間!1日目(今週は2日しかないけど…(笑)ようやく時間が取れ出したので)


1.10(木)〜1.11(金)
滑走台・ソロバン回収、
FO・LOをバンカー
(給油)

先に報告を。
昨日、無事にSno.563を竣工
させることが出来ました。


進水から僅か20日あまり神業
の如き速さ
での完了は一体どう
いう了見によるものか?


それをこの2・3日にて披露して
行きましょう。

滑走台・ソロバンを海中から回収する(進水当日に、潜水夫の希望)
  滑走台等回収(進水当日に)
海水で錆が出て来ない様に真水で洗浄
    ソロバン水洗い
まず進水当日から。
1/10同じ町内にて他造船所が進水を行った関係で「その日に滑走台を回収させて欲しい」なる潜水夫の
強い希望にて当日にもう回収作業を断行。
 (そこもソロバン船台、滑走台回収要。四国から来るので次の日だと二度手間になってしまうから)
潮が引かないうちに何とかしろ!と(それほど強くない調子で(笑))言っておくと何と直ぐにバラして全て
ドック内へ。
まあ何とも早いこと、びっくりしました(笑) 片付け開始です。

次の日、

早くもFO(燃料油)LO(潤滑油)
の給油(バンカー)敢行。

昨年中からバンカー船を発注して
いるので進水後全くランディング
すること無い進捗
(1日たりとも)
どうですか!これ、早いでしょ?

今船もA重油 15(KL)
   C重油
(常用) 35(KL)
LO 5.2
(KL)洗い油 200(L)
等の張り込み量。

←M/E下LOサンプタンク(船底)
への張り込み。
チャンバ扉(クランク室扉)を開
けてそこからドボドボ…を今まで
してましたがかなり飛び散るみた
いなので今回は機付ポンプ入口
フランジボルト締め
で入れてま
す。(FO集合管入れと一緒。一応
扉も確認で開けてますが)


 早速補機運転開始です。
進水翌日にもうFO・LOのバンカーを行う
   次の日にもうバンカー
FOはA・C共、デッキ上の張り込み集合管から入れる
  FOはデッキ上の集合管から
チャンバ扉を開けてはいるが今回はポンプ入口管からLOを入れる
  LOはM/E・ポンプ入口から
A重油サービスタンクからFOを回して補機を早速回してみる
   補機を早速回してみる
1.16(水)〜1.17(木)
ハッチ・カバー仕上げ
射水、消防設備検査 等


船に載せ、簡易的に繋いでいた
ハッチ・カバー間パッキン
入れて(ゴムの目張り)射水。

雨水等運搬鋼材製品を絶対に
濡らしてはいけない
ので張り付
け・シリコンボンド流し
かなり
の慎重・完璧さ
を要します。
(どの作業も完璧ですが)
ハッチ・カバー間にパッキンを入れて射水確認
    継ぎ目に射水する
消火用水射水を海に向けてやってみる
   消火用水射水(12m以上)
 そして(多分初めての紹介でしょう)消火用水射水検査水はE/R内のバラスト雑用水ポンプで汲み上げる
海水。火災が起きようものなら(絶対起きて欲しく無いですが)火に向って射的!
 しかし放水時に12m以上飛ぶ圧力が必要。どうです?↑の具合、飛んでますかね?

1.18(金)〜1.21(月)

ボットムにコンパネ貼り
臨時航行検査
(M/E初始動)

前にアップした通り、
船倉内
ボットム・シーリング
平板ベニア(コンパネ)貼りを
しています。

サイドも船台上にて施工完了済。
こうすることにより鋼材運搬に
限らず
バラ物積載も可能に。
何と言う贅沢仕様でしょう!
積載物メリット良いとこ取り
です!

(但しホールドが水洗い出来ない
ので乾物バラに限ります)

程無く、阪神出張員を呼び寄せて
海上にて主機初始動
(OBなんで良く知ってますけど
仕様・機構に問題は無いでしょ
う、ええ
(笑)
)

臨時航行検査を受けましたが
直ぐに検査官のOKを受領。

さて、海上試運転…ですが
次回のお楽しみに。近日公開!!

          (了)
ボットムシーリング上にコンパネを貼る
  シーリング上にコンパネ
ボットム・シーリング上、綺麗にコンパネを張り終わる
  ボットム、綺麗に貼り終わる
主機始動に際し、C/R警報盤の電源を入れる
 監視室M/E警報盤に火がともる
検査官立会いの下、主機(M/E)海上にて初始動
    海上にて初始動
2008.1.21 Mon. 雨後曇り 10℃ No.151



起工式上へ上がられた関係者の方々
      式場の関係者の方々
式に際して神主のお祓い
       神主のお祓い
船台前へ吊って移動してきた船底キール(K板)
    船台に用意された船底キール
工事の安全を祈願し、キールへ溶接火入れを行う
     安全祈願・溶接火入れ
神事・玉串奉奠をする弊社社長(二礼・二拍手・一礼)
     玉串奉奠をする弊社社長
来賓の方々、式台にて記念撮影
     来賓の方々、記念撮影
起工祝賀会場へ到着する
       祝賀会場へ到着
起工式祝宴に際しての船主殿、ご挨拶
     起工祝宴に際してのご挨拶
祝宴、歓談中の様子
       歓談中の様子
酒が入って楽しいのか、えらい笑顔で…
       えらい笑顔で…

                                           

 もう昨年12/10(月)のことになってしまいますが、
次船
Sno.565(499G/T 1,830D/W 型貨物船)の起工式を挙行しました。

 
多忙の極みということでしょうか?(笑)
また
途切れる事無く新船を造り続けられる会社として走り続けられることを
素直に、船主殿に感謝致したいと思います。


 
今船の仕様はSno.562と大体同じ、499G/Tカーゴジャンボ船(1,800D/W型)
・純然
2,000PS低速エンジン+逆転機搭載・鋼材運搬船というもの。

 
前回にて何度もアップした例のやつ、一度建造しましたので多分大丈夫で
しょうが、
慢心だけは大敵。当然ながら常にいつでも真剣勝負、真面目に
取り組んで良い仕事を施す
最低限の心構えだけは忘れない様にしたいです。

 しかし、
私が帰って来た時点より各社共確実に仕事量がアップして来ており、
マーケットのニーズも相俟って内航船竣工に限ることではありませんが段々と
短納期になっていきそうな雰囲気です。

 
掛かり得る適度な製作期間、所謂完璧施工隻数をこなして売り上げを上げ
る、所謂
会社としての利潤どちらを確実に取るか?というのは究極の選択
かもしれませんが弊社としては前者を取りたいです。

 仕事が頂けるというのは本当に有り難いことですが、だからと言って時間が
無いから
人員が少ないからと工事が適当、疎かになってはいけません。

 
「良い船を造る」この点だけは全くぶれずに進んで参ります!!

 
というわけで進水は4月上旬、竣工は5月中旬から下旬を目指して工事開始!
(実際にはブロック搭載が既に始まっております)

 今後のアップもご期待下さい。
  (了)
2008.1.19 Sat. 晴れ 10℃ No.150(祝!連載150回)


船尾周りを見る(プロペラ・PBCF・ラダー・整流板)
  船尾周り、プロペラ・PBCF・整流板
沿海・乾舷マーク(船型の違いにより前船より喫水が浅い)
   沿海・乾舷マーク(前船より浅い)
船首下部スラスター、ソロバンの先端等を見る(プッシュ用油圧ジャッキも)
 船首下部・スラスター(この辺は前と同じ)

   船尾付近を望む(ブリッジ塗装済)
船舶外観 499(G/T)1,650(D/W) 貨物船
    船舶外観(久しぶりに良い天気)
進水式台上・来賓の方々
        来賓の方々
船を正面から見る(バルバスが細く高速力仕様)
  船を正面から見る(バルバスは細身の方)
進水神事、神主のお祓い
        神主のお祓い
新造船、命名の儀
         命名の儀
Sno.563新造船は「はやせ丸」と命名される
    Sno.563は「はやせ丸」となる
玉串奉奠をする弊社社長(二礼・二拍手・一礼)
     玉串奉奠をする弊社社長
進水神事のお神酒を戴く
      神事のお神酒を戴く
進水祝賀・餅撒き(四斗一升分)
        進水の餅撒き
餅撒きはどうしても拾うのに必死になってしまう
   どうしても拾うのに必死になる
最後のワイヤ・盤木を外して進水滑走に備える
     最後のワイヤ・盤木外し
支綱に振りかざしている進水斧。切る直前(船名入り)
   支綱に振りかざす進水斧(船名入り)
支綱切断、シャンペン大粉砕する!!
    綱が切れてシャンペン粉砕!!
海へ向けてソロバン滑走開始、繰玉が割れる
   海へ向けて滑走開始、繰球割れる
無事に瀬戸内海へ浮かんで進水完了
  無事に進水完了(この景色を見て下さい)
進水を間近で見られて感激された様子の来賓の方々
    感激された様子の来賓の方々
進水して海に浮かんだ本船(「はやせ丸 499(G/T)1,650(G/T)」)
     進水した本船(1,650D/W型)
来賓の方々、祝賀会場へ到着する
       祝賀会場へ到着
祝宴に際し、挨拶する弊社社長
       挨拶する弊社社長
ご来賓の方、ご祝辞を述べられる
      ご祝辞を述べられる
実際に支綱を切った進水斧を切断者へ贈呈
     実際に使用の進水斧贈呈
大崎上島町長より進水に際し、感謝状・記念品の贈呈
  大崎上島町より感謝状・記念品贈呈
乾杯!!祝宴開始
         乾杯!!
まあ、一杯どうぞ。
        一杯どうぞ
立って歓談中の様子
       歓談中の様子
進水を祝して関係者全員で万歳三唱
      進水を祝し万歳三唱
        祝賀会場の玄関にて出席者全員で記念撮影
                 出席者全員で記念撮影
      
        「はやせ丸」(499G/T 1,650D/W 貨物船)
       洋上に浮かんだ「はやせ丸」(499G/T 1,650D/W)

                                           


  概報日程の通り、去る1/10(木)に弊社
563番船「はやせ丸」499(G/T)
 1,650(D/W) 貨物船
の進水式を挙行しました。

 いつも
進水時に限って雨が降るか降らないかの微妙な天気になる晴れてく
れと神頼みする
何とか降らずに済むお天気チャートを回っていましたが、
今回はそんな事は全く関係無く
朝から非常に良い天気。他造船所で実施する
場合も同じかもしれませんが
雨降りにての進水は有り得ません。
(断言)
ささやかなご褒美、感謝したいと思います。


 こればかりはかなり主観が入りますが
我が松浦造船・木江沖美しく穏やか
な芸予諸島が連なり、晴天だと絵葉書にでもしたくなる様な景色。

対岸には天満桟橋以外何も無く、
正しく大海へ向けて船が滑り降りて行く
のです。
正に厳粛・壮観・荘厳のさま。

 これを見ていて感動しないだなんてことがあると思いますか?

 (心が動かない人は何かしら欠陥があると思います(笑))

 
進水景観としては日本一。本当に感激です。
(是非共感して頂こうと映像アップも考えていましたがカメラの不調でクリアに収録
出来ず。申し訳ない…一応、後日載せます)


 今回も前船Sno.562と同じ船主殿。
船名は地名シリーズではなく
「はやせ丸」以前所要されていた船の代替の意味
があります。
 
(厳密に言えば「早瀬の瀬戸」から来ていると思われます)

 もうこれで弊社建造
6隻目
まだ
内航船市況が芳しく無かった頃から10年も経たない短期間にてご愛顧頂き
本当に感謝
(だけでは表現し切れないもっと深く熱いものがありますが)致す次第
です。


 とにかくそのご期待に沿うべく、弊社しては
「良い船を造る」
 この一語。

 
今回も各々、辣腕を振るわさせて頂きました。
 
良い船が出来ました。

 
「見よ!あれが松浦の船だ!!」

 と、胸を張って送り出せる気概・矜持を持ち、取り組んでまいります。

 
船台工事期間が長かったのでかなり仕上げが進んでおり、竣工まで短い日程
ですが
今後のアップもお楽しみに。

 (Sno.565も既に起工しており、もうブロック搭載が始まっております。
 時間の許す限り、早急にアップしていきますのでこちらもお付き合い下さい)

                           (了)
2008.1.6 Sun. 晴れ 12℃ No.149



 ※明けましておめでとうございます。
  本年もどうぞ宜しくお願い致します。

12.30(水)〜1.5(土)

船台レール・ソロバン、
滑走台間の矢を打ち込む


昨年末からの続き。

船台レールにソロバン・滑走台
敷き、船体との間に多数の矢
入れている様子。

数百…?はありますかね。
船尾から順番に特殊なエアー
打ち込み機
(←写真のやつ)を用
いて打撃!!

約800tの船を均等荷重にて受け
る様に一杯まで入れます。

終わると海上での分解時にばらば
らにならない様
矢の全てに紐
を通していきます。

(昔は
滑走台かすがいを打
ち付けてましたが相手が
なので
早く傷んでしまうことから今の方
法に変更)

回収作業の様子はまた後日。
(進水後に)



1.5(土)

ハッチ・カバー繰り出し
中央部カバー接合・溶接


年が明け
船台・矢の打ち込み終了
を確認して直ぐに
ハッチ・カバー
の繰り出し
、ばらして納入されて
いた
中央部カバー7枚の接合です。

それにしてもデッキ上は寒い!
7m上のところなので寒風吹き荒ぶ
は当たり前とはいえ、ねえ。
真冬を肌で感じる場所(笑)

船首側3枚が終わると今度は船尾
側4枚

写真の様に繋ぎ目のピンを入れて
抜け出さない様に留め金を溶接
後の巻取り等・移動は前後の油圧
駆動装置
で行います。

と、こんな感じで2008年は始まり
ました。

今週には進水が控えています。
ご都合の宜しい方は見学に来られ
たらどうでしょうか?

         (了)
船台レールにソロバン、滑走台を敷く
  ソロバン・滑走台を敷く
特殊な機械により、矢を順番に打ち込んでいく
    矢打ち込みの様子
船首側右舷、三角に特殊加工して据え付けた盤木
   右舷側最前部の盤木
分解時にばらばらにならない様に矢の全てに紐を通しておく
  矢の全てに紐を通しておく
船首側から順番に1枚づつ吊り上げている
   1枚づつ順番に吊り上げ
ハッチ・コーミングレール上に載せる
   コーミングに載せる
船尾側ロールもコーミング側に繰り出していく
    船尾側も繰り出し
ピンを入れて留め金部分を溶接する
    留め金部分を溶接
2007.12.30 Sun. 晴れ時々曇り 7℃ No.148



※今年最後の更新となります。

12.28(金)

アンカーチェーン
アンカー
(主錨)巻揚げ

雨の最中でしたが
アンカーチェーン
メインアンカー
の巻揚げ。

25mチェーン9節(9連)並べて繋
ぎ、シャックルを溶接して何連目
かを示す白ペン
を塗っています。
(2連結目なら2個3連結目なら
3個のチェーンを(以前日記で要復
習(笑)
)

アンカーホースパイプ&
ベルマウス角度
の施工位置によ
って微妙な誤差が生じ、上手く
アンカーが収納出来ない(爪が上
を向かない)
不具合が発生したり
するものですが、何も問題無く
すんなりと入りました。

(非常に気持ちの良い工事終了)

残るはブリッジ内装工事です。



12.27(木)〜

E/R塗装・ブリッジ内装
工事開始


いつもなら進水して海上に浮かん
でから行う作業
ですが溶接工事が早々と完了している為E/R内の
塗装・居住区内装
(左官・断熱材
入れ)
工事をもう開始しています。

左上からまず塗装作業の模様。
きっちりとした全身タイツ姿にて
噴き付け。
微妙な粒が舞ってい
るのが分かりますか?
相変わら
マスクをかけないとじん肺必至、
辛いです…。

下側は大工・左官屋が入っての
居住区内装。まだ電装業者が配線
していて
ごちゃごちゃの状態です
けどね。各々が出来得るところか
ら手を付けてる状態。

良い意味で危機感に煽られなが
らの作業は工程短縮に大いに
役立ちます。
(だからと言って、それで手を抜
いて仕事して良いわけではありま
せん。矛盾してますね…難しいと
ころです)




 

 今日(12/30)の状態。
船の外板周りは
完全に工事終了。
年明け早々に進水を行います!

今年も色々とあったなあ…
と今更
ながら
遠い目をして回顧したい
ころですが、
そんな感傷的なこと
を考えさせるほど現実は悠長で
はない様です
(笑)。
年明けからSno.563の竣工へ向け
ての作業
、次船Sno.565ブロック
搭載開始
と目白押し。

多忙でダウンしない様に
体調はば
っちり管理しておかなくてはいけ
ません。


HPをご覧になってる方は今年
一年、どうでしたか?

フル稼働した体に感謝しつつ、
また来年、
熱き血潮たぎるバイ
タリティで共に頑張って行きま
しょう!!
アンカーチェーンを繋いで何連目かを示すペン塗り
  チェーンを繋いでペン塗り
アンカーを吊り上げてベルマウス下へ移動
   アンカー吊り上げて移動
ホースパイプの角度は?ベルマウス形状は?上手く入るやろうか…
   上手く入るやろうか…
アンカーチェーン・アンカー巻揚げ完了!ご苦労さんでした…
   アンカー巻揚げ完了
セカンドデッキ天井裏を仕上げ塗装している
   デッキ天井を塗っている
S側補機の階段部分・通路辺り
   右舷側補機通路付近
ランドリールーム下部を左官屋がセメント流ししている
  ランドリールームの左官屋
混雑している操舵室内の様子(壁に断熱材入れ・配線等の作業中)
  操舵室内(壁に断熱材入れ等)
    
     Sno.563 船台状況
 ※今年の更新は今日にて終了です。下半期、長い間中断してしまい申し訳なく思います。
  来年も情熱的に取り組んでまいりますのでまた、お付き合い下さい。

  
それでは皆さん、良いお年を。(了)
2007.12.26 Wed. 晴れ 12℃ No.147



※地球温暖化(?)のはずですが現場は寒いです……。


12.17(月)〜12.18(火)

レーダー&フォアマスト
ファンネル
(煙突)
搭載・溶接

船体名称(SSとかNDとかの)記号
が付いているブロックは全て搭載
となりましたので未搭載の大物
としてはマスト、ファンネル等。

こちらはいつも同様、サブライン
にて既に作成・完成済
なので
早速搭載です。

(いつも簡単に出来ている様です
けど弊社には送風機・マスト
を作るサブライン専門の職人が
います。船番が決まったら直ぐに
作業開始。終盤までには当然完成。
居ないとかなり困ります……。
雄姿は後日、日記に画像付きで
載せる予定です
)

というわけで(笑)ご確認下さい。


12.21(金)〜

船倉内スパーリング&
シーリング
(木材緩衝材)
貼り付け

Sno.558と同仕様、鋼材運搬船
なので鉄鋼製品を傷付けない様に
する為、木材
サイド・スパーリング(側面)
ボットム・シーリング(床面)
(以前一度出てきましたがこの際
↑の名称を覚えましょう!)

を敷詰め・貼り付けしています。

またその上面にコンパネ(ベニヤ)
も打ちつける贅沢仕様の予定。
バラ積みも行けたりして…?





12.19(水)〜12.24(月)

船体サイド仕上げ塗装
〜足場撤去


ペンキ入荷後直ぐに仕上げ塗装。
船底にソロバン・滑走台を入れる
のに邪魔になる為、出来た順に足
場も撤去しました。


下部を覗くと船首側から船尾・
ドックゲート
へ向けてレール上
に完全な見通しが…。

完成状態でこんなにはっきり
と見えるのは珍しいことです。

裏を返せばかなり余裕を持って
出来上がった
ということですが、
いつもこの様に進捗できたら
なあ
と思います
(しないといけま
せん)






12.25(火)

ハッチ・カバー納入
即座に設置

ハッチ・コーミング(船倉枠)
既に溶接・塗装済なので
本当に
待ち侘びていた(笑)
ハッチ・
カバー
の納入。

船首・船尾側で最大限まで巻け
る&クレーンリミットを考えた
ロール
2つを設置。

復習ですが
このカバーは
巻取りエルマン方式です。
(盛り上がりはコンベックス式
という名称。トン数を稼ぐ為
空間ですよ?お分かり?(笑)
えっ?型式もよく分からない?
そんな時は以前の日記をどうぞ
ご覧下さい!(笑)
)

進水間際になって繰り出しの予定
です。




 

まだアンカーを巻いていませんが
 一応、完成です。
(製作過程がごっそり抜けていまい、申し訳ないです…次こそは!)

船台横にある
ソロバン今日から
入れ始めました。
滑走台設置
も順次、始めます。

進水、来年ですが今年中に出来
得ることはやっておくつもり。

いつでも
毎日が出勤日のスタン
スは変わっていません。
(変える気もないですけど…(笑))
          (了)
走行クレーンにてレーダーマストを船尾へ吊って移動
  レーダーマスト、船尾へ
同じ様にフォアマストを船首へ吊って移動させている
   船首へフォアマスト移動
サブラインにて製作・塗装済のファンネルを搭載する(日鐵物流)
    ファンネル搭載
あっと言う間に下部をぐるっと溶接する
   下部をぐるっと溶接
ボットム・シーリング、サイド・スパーリング用木材製品
     緩衝用木材
ボットム、サイドの敷詰めと貼り付けの開始
   敷詰め・貼り付け開始
船体サイドの仕上げ塗装、いつもと同仕様
   サイド部分仕上げ塗装

   出来た順に足場を撤去
ソロバン・滑走台を入れる前のレール(見事な見通し)
 ソロバンを入れる前のレール
船尾から船首側を見る
 船尾側から見る(完全な見通し)
バージにてハッチ・カバーロールと別バラ7枚が納入
   ハッチ・カバー納入
ハッチ・カバーロール(船尾側)を吊り上げて移動
    ロールの吊り上げ
船首側のロール設置状況
    船首側設置状況
センター部分のカバー7枚はバラにして別置
   センター部分の7枚別置
    
     Sno.563 船台状況
2007.12.14 Fri. 晴れ時々曇り 11℃ No.146



※エネルギッシュ!のはずがまた3週間程空いて…申し訳無いです(笑)

11.15(金)〜12.11(金)

ブリッジ搭載・組立
(BD・ND・CD)の流れ

ごめんなさい、随分と長い間の
中断の影響で船体胴中部分搭載
製作
は省略させて頂きます(笑)
(全てを載せるとどのくらい時間
が掛かるのか定かではありません
から…)


というわけで船尾部分
ブリッジ(船橋)は丸々外注にての
製作なので全納入を待っての対応。

入って来ると電装業者を直ぐに配
置しての
電路配線
とにかく急げ!!の心意気。

それぞれデッキ上・ブリッジ部分
船尾周り
に弊社の職人を配置して
おり、即座に搭載・溶接をしよう
立ってランディング

各々が
まだ来んのか?まだ済まん
のか?
と口々に囃し立てるので
まあ待てと(笑)急がせるけえ
と生返事はしておく。
(そう簡単に早くは出来んからな
あ(笑))


それでもBD電路敷設を3日で終わ
らせ移動、きっちりと水平を出
してから
ジャッキ降下・溶接。
1階部分が完了です。

さて、お次はND・CD(2・3階)

製作途上にて縦ロンジ(補強材)
を溶接したことによるCD天井反り
所謂歪みこれでもかっちゅう感
じで炙って取り上げてフラットに。

人間の手では持ち上げることが
出来ない操舵装置も先にND上へ。
本溶接が終わると(吊りピースが
CD上に付いているから)待ち構え
ているBD上へ移動。溶接を施して
完了

こんな感じです。
大急ぎにての表現でしたので文章
がくどいかもしれませんがお許し
下さい、流れさえ分かって頂けれ
ばと思います。




12.5(水)〜

船内タンク・船倉壁等
塗装開始

ホールド側の主要部分溶接がほぼ
完了し、
いよいよ塗装作業です。

きつい・汚い・暗い・臭い(シン
ナー)…。3Kでも4Kでも直ぐに形
容出来得る(出来てしまう)超過酷
作業


出来ればやりたくない仕事最右翼です。が、それでも誰かがやらないと船になりません!!

とにかく厳しい仕事であること
十分に理解しておき、タンクに入
って塗ってくれる作業員に感謝し
つつ、その対価として私自身は営
業活動等を頑張る!!


これが理想です。

(ただ、まだあまりにも経験不足
は否めないのでこれからも修練が
必要ですが(笑))


口釈はさておき、タンク内クリー
ム、
船底部分下地・バンノー塗装
は終わりました。

溶接作業との兼ね合いで作業を前
後させる必要がありますが、(ペ
ンの上から溶接すると焼けて剥げ
てしまうので)
まずもって順調といったところです。



 

 今現在はこんな感じです。
(船首部分はまだ溶接作業が残っ
ているので塗装は始めていません)


 
何だ、もうここまで進んでしも
うたんか
とお思いでしょう(笑)
完成までの短い時間、少しお付き
合い下さい。

年内には船体部分作業(溶接・
塗装)
は完了の予定です。
          (了)
外注に出していたBDブロックえお東側定盤へ置く
   BD、外注先から納入
居室用電線を敷設している
    電路・電線敷設
電線敷設が大体終わると直ぐにBDを船尾へ移動
   粗方終わると船尾へ
恒例。天井に水ホースを付けて目視、水平を出す
   水ホースを見て水平出し
治具定盤の上に置いている外注ND
    治具定盤上のND
最上階のCDブロック(天井に上がって歪み取りの準備をしている)
   こっちが最上階のCD
サイド点火灯蓋切断と歪み取りの競演
   製作と歪み取りの競演
重量があまりかさまないので定盤の上で先に組み立てを行う
  定盤の上で先に組み立てる
組み上がろうものなら直ちに吊ってBD上へ移動させる
   直ちにBD上へ移動させる
ブリッジ部分の搭載完了する
      搭載完了
スパーリングの木材を貼るが壁の下地をバンノー塗装
   ホールド壁、下地塗装
狭いタンク内に入るので完全防備を施して万全を期す
 タンク内に入るので完全防備
船底タンク内のクリーム塗り完了の様子
   船底タンク内(クリーム)
サイド・ウイングタンク内もクリーム塗り
  サイド・ウイングタンク内
船体サイド・下地バンノー塗りの様子(落ちんようにね…)
  船体サイドに下地を塗る
船底はバンノーが塗り終わり、上塗りの仕上げ塗装を待っている
  船底・下地仕上がりの様子
    
     Sno.563 船台状況
2007.11.24 Sat. 晴れ 18℃ No.145


※随分とお待たせしてしまいました、またエネルギッシュに更新致します!
100%(4/4)負荷航走中 備讃瀬戸を行く
旋回運転中 船尾を見る
操舵室主機操縦スタンド 船首ウインドラス右舷側
船尾救命浮環 機関監視室配電盤
C重油セットリングタンク 主機・阪神LH34LG-179(1,471kW 300min-1)
調理室台所(クッキングヒータ) 船倉内スパーリングコンパネ貼り
操舵室・操縦ラット ファンネル・交通艇を見る
   「ぬくしな」航走状態 13.801ノットが出る
      「ぬくしな」(499G/T 1,820D/W) 航走状態

                                           

竣工神事の為に社旗をレーダーマストへ揚げる
    レーダーマストへ社旗を掲揚
船主・船員・造船所関係者、全員が操舵室へ集合する
  船主殿・船員・造船所、全員が集合
竣工式に際しての神主祝詞
      竣工式祝詞(のりと)
安全運航・安全航海の為に清めの塩を撒く
   清めの塩撒き(全ては安全航海の為)
神棚へ向けて玉串を捧げる(二礼・二拍手・一礼)
    神棚へ向けて玉串奉奠をする私
神事が終わって直ちに初荷地(福山)へ向けて出港する
  神事終了後、アンカーを揚げて出港
かつて行われていた竣工旋回を船長が厚意でやってくれる
    船長の厚意で木江沖を旋回
古式に則って竣工3旋回を行っている
  2回目(3回行うのが縁起が良いとされる)
松浦造船で生まれ、大海へ。いざ、さらば…
       いざ、さらば…
初荷地・福山JFE岸壁へ向けて視界良好、ヨーソロー
   初荷地・福山へ向けてヨーソロー!
 去る9/28(金)に弊社Sno.562(499G/T 1,820/W 型貨物船)「ぬくしな」の竣工
船舶引渡し式を挙行しました。

 長い中断を経てのアップなので何か遠い昔の様な気がしてしまいますが(笑)
試運転時からの経緯等を少し。

 製作途上中から何度もアップしていますが今回の船は
499(G/T)・1,800(D/W)
ジャンボ船
では主機(M/E)低速4サイクルエンジン+逆転機付き本邦初仕様

 
機関重量(約39t)を除き総排水量から燃料油・生活用水を十分確保して差し引
いた上での
鋼材過積載内容。
 
考え得る良い所取りの贅沢仕様(笑)である反面、実績が無いので出来上がった
船に乗ってみないと概要が分からない
という何とも玉虫色な製作開始でしたので
出来上がりにかなり不安を覚えたものでした…


 
が、進水時から懸念していた著しい船尾トリム(船尾がかなり沈む様子)になる
ことも無く、実際の公試運転でも
100%(4/4)負荷にて13.80ノット(25.55km/h)
が出るかなりの好成績!。

 
運転振動も無く、
今回もとても良い船が出来上がりました。

 やはり、細かい配慮
(ブロック・フロアの歪取り、かかり得る適度な製作時間)
当然のことながら必要不可欠であるなと痛感。
 
短納期でかつ高性能という矛盾した表裏一体の流れはスムーズに進行させると
いう
常に工程前進を見据える心構え・有能作業の積み重ねが「必須」となりますね
なるほどと思わされました。

 
真夏の現場がどんなに暑くて、どんなに苦しくて疲労が溜まろうとも優秀船
竣工
という最高の満額回答が得られるのであれば、

 
「体力的な苦しさなど取るに足らないもの」です。

 各々造船職人がここまで達観して、辣腕を振るい出すと
(実際、振っていますが)
来春、次船Sno.563においても最高優秀船として皆さんにお見せすることが出来
るでしょう。

 
そのことをお約束して
今後のアップもご期待あれ!(了)

※Sno.563作業は実際の所、かなり進行してしまっているので2/3は完成という所(笑)
 今後、出来得る限り更新しますのでまたお付き合い下さい。

 

 No.111〜144
 No.088〜110
 No.001〜082
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